マッハ軒

ホワイトヘッドとか、鑑賞した作品についてとか

『過程と実在』研究

ある契機の決断によって他の契機にとっての与件が供されること(追記1/30)

今回は重要な箇所を長めに訳して、たしかに決断によって与件が供されるという事態についてホワイトヘッドが語っていることを確認する。 【ひとつの現実的存在を構成する四つの段階the four stages constitutive of an actual entityについて】それらは与件、…

前回の修正と補足

前回、私は「決断は合生過程に位置づけられないこと」を強調したが、それは不正確だ。ホワイトヘッドは決断を合生過程に位置づけて語ることもしばしばある。このことはホワイトヘッドが決断について二種類あることを主張していたことに関連する。したがって…

決断概念について~決断は合生過程には位置づけられないこと~

ホワイトヘッド研究において、決断概念がしっかりと定式化されることは少ない。他の研究者がどのようにその概念を扱っており、また扱っていないかの比較検討は必要な作業だけれど、このブログではまず内容的な部分を明らかにする方を優先する。さしあたって…

『過程と実在』研究の展望~「決断」概念に注目してみる~

もう四年くらいホワイトヘッドを読んでいるけれども、よくわからない。わかったことといえば、世界が複雑だということくらいだと思う。しかしながら、そのよくわからないものを修論で扱わざるをえないので、とりあえずの方針をまとめておこうと思う。 まず、…